仙台箪笥の木地製作
仙台箪笥とは指物師、塗師、金具師の合作による伝統工芸品です。木響では指物師として木地製作を請け負っております。木響では注文により様々なサイズや用途に対応いたします。国産無垢材を贅沢に使用し、伝統的な工法で手間を惜しまずに仕上げた後世に残る逸品作りを心がけております。
仙台箪笥 木地 伝統工法
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- 欅などの無垢材で作る伝統的な和家具ほど、神経を使うものはありません。
木材は乾燥していれば狂わないというわけではなく、その時々の温度や湿度で呼吸をし、木目や素性によっても動き方が異なります。それぞれの癖を知るため毎日材料の様子を見ながらの仕事になります。
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- 和箪笥というものは組み上がってしまえば、とても単純に見える形をしていますが、中の構造はとても複雑になっています。木の性質を生かした組み方により100年以上の耐久性をもつのです。
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- 天板と側は七枚組継ぎという技法です。奇数には喜数という意味があります。
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- 箪笥の正面の部分を平らに削ります。1mm以下の精度が当たり前の仕事が最後まで積み重ねられていきます。
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- 隠し抽斗には様々なタイプがあります。下の写真は抽斗の裏側にまた抽斗があるタイプです
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- 共木という同じ一本の欅の一枚板で作った本体です。木目が近いほど見た目が美しいということだけではなく、木の呼吸がそろうので狂いにくく、割れにくいのです。
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- 箪笥の顔となる抽斗の前面は特に良い木目のものを使います。
4尺5寸の仙台箪笥の木地、指物の仕事はここまで、次は塗師屋さんの仕事になります。
時代箪笥の修理
木響では時代箪笥の修理再生を承っております。
江戸時代に庶民も持てる日用品になった箪笥には産地や職業、用途によって様々な形があります。古い箪笥は合板ではなく無垢材でできているため、修理をすると製作当時の輝きを取り戻すことができます。
嫁入り道具や誂えものとして縁起物の図柄や、家紋の入ったものには様々な願いがこめられており、100年以上にも亘りその家族を代々見守ってきたことを思うと、修理をしてお色直しをするということには感謝や願いがつまっていると感じます。
そんな箪笥達が私のところへやってきた時に「これも縁だな」と感じることも多く、その箪笥の持っている美しさや厳かさを最大限に引き出すために日々努めています。
修理の流れ
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お問い合わせ
メールフォームにてお問い合わせください。
- メールフォームへ
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現状調査/見積もり
メールにて正面 天板 左右側 背面 下段抽斗などの現状写真をお送りください。
それをもとに概算見積もり致します。
納得されましたら、あわせて注文書を用意いたしますので、サインの上お送りお願い致します。
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受け取り
宮城県内(直接受け取り) 5000円/ご請求に含まれます その他の地域(宅配便) お客様でご負担願います
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修理開始
見積もり参考価格(税別)
野郎箪笥(W1200×H900×D450)の場合
180,000円
- [内容]
- 本体仕上 歪み直し 割れ直し 破損部交換 穴埋め 抽斗直し など
- [オプション]
- ①抽斗の中を新しく変更
桐柾 又は 杉柾 90,000円
②サイズ 縮小など 60,000円
- [内容]
- ・漆塗
①木地呂 鏡面仕上げ 240,000円
②拭き漆 180,000円 - ・合成塗料
③木地呂風 鏡面仕上げ 120,000円
④拭き漆風 半艶消仕上 90,000円
90,000円
- [内容]
- 色上げ 蝋引き 焼き直し 錆び取り 歪み直し など
- ・破損不足分製作
①飾り金具 30,000円 ~
②隅金具など 3,000円 ~
参考例
野郎箪笥
漆 ①木地呂塗り
A+B①+C+(C①②複数)=560,000円(税別)
野郎箪笥
合成塗料 ③鏡面仕上
A+B③+C+(②×10)=420,000円(税別)
野郎箪笥
漆 ➀木地呂塗り
A+A①+B①+C(①②複数)=652,500円(税別)