国産無垢材へのこだわり
私の祖母が嫁いだ昭和20年代後半は戦後間もないみんなが貧しかった時代でした。
戦争で失った家を建てるために木材の消費が進み、国は将来たくさんの木材が必要になるからと植林を助成しました。
当時の国産材の自給率はほぼ100%でした。幼い親父を背負いながらも祖母はせっせと植えたそうですしかし経済成長が続き、その後も建築ラッシュが続いたため、国産材では供給が賄えず外国産材に頼ることになってしまいました。
あれから半世紀を過ぎあの時植えられた木々は皆伐期を迎えます。
国全体における国産材の自給率は約40%(2022年時点)しかし家具などに使われる広葉樹に至っては10%に満たないといわれています。今ではその木々を使うための助成があるくらいです。「何にもならなかった」という祖母の言葉で私は木と向き合うことになりました。
国内の林業や木材産業が活性化することで、里山は綺麗に変わっていきます。木響では少しでもその力に貢献したく、国産無垢材にこだわった家具作りを心がけています。